悲しい時に悲しい曲を聴いてしまう…それにはきちんと理由があったみたいです。

仕事で失敗してしまった時、大事な人に理解してもらえなった時、失恋してしまった時などなど悲しいことが起こった時に皆さんはどうしていますか?
どうしても元気が出ない、そんな状況なのにあえて悲しい音楽を聴いた経験がある方もいるのではないでしょうか?
今回は悲しい時に悲しい音楽を聴いてしまう人間の心理について考えてみました。
■音楽のチカラ
実は音楽というのは古くから医学と深い関わりがあるんです。古代ギリシャの時代にも音楽は医療手段として用いられ、哲学者プラトンも「音楽は、魂の薬だ」と述べていたんだそうです。
現代では更に研究が進み、音楽には「セロトニン」を増やす効果がある事が分かっています。
セロトニンは幸せホルモンとも呼ばれ、精神の安定や安らぎをもたらしてくれる物質です。
セロトニンの分泌量は精神面だけではなく、健康や美容にまで大きく影響してくるんです。
■ロマンチックな気持ちがもたらす効果
音楽がセロトニンを増やすのならば、別に悲しい音楽でなくてもいいのではないでしょうか?
そのカギを握るのは『カタルシス』という言葉。カタルシスとはしばし「抑圧からの解放」と訳されますが、つまるところ“心の中のわだかまりを一気に解消すること”だそうです。
悲しい時に悲しい音楽を聴いてメランコリックな気持ちを更に煽り泣いたりすることがストレス解消になるんですね。
更に研究グループは「芸術には快と不快の両方の感情を引き起こす作用がある。悲しい音楽や悲劇が鑑賞者に悲しみをもたらすと同時に、心地よさなどの感情ももたらすからこそ、私たちは自らこうした芸術を求めるのではないか」と述べております。
うーむ。。。
つまり人が悲しい音楽を聴いて、いわゆるロマンチックな感傷に浸る=憂鬱な気分から解放されている、と考えていいと思います。
■悲しい時は悲しいままに
人はその仕組みを本能で知っているからこそ、悲しみに暮れた時には悲しい曲を聴いてしまうのかもしれませんね!
皆さんも、ツライ時に無理して元気を出そうと明るい曲を選ぶのではなく、悲しい曲で一度どっぷりとその気持ちに浸ってみてください。それが立ち直る一番の近道になります♪